キッチンツール・ケアノート

お気に入りの鍋や包丁、コーヒーマシンを長く使うための調理器具メンテナンス情報サイト。素材別の正しいお手入れ方法から、プロの修理業者の活用法まで詳しく解説します。

>

鉄フライパンの「シーズニング」と焦げ落とし

鍋・フライパンのメンテナンス|素材別のお手入れ術


鍋とフライパンのメンテナンスは、素材を見分けることが出発点です。鉄は油膜を育て、フッ素樹脂加工はコーティングを守り、ステンレスは変色と焦げに対処する、と対応がまったく異なります。


鉄フライパンのシーズニングと焦げ落とし


鉄フライパンは購入時や焦げ付きが発生したときに、油を熱してなじませるシーズニングを行い、酸化被膜(油膜)を作る必要があります。この油膜がサビ防止と焦げ付き防止の二役を担っています。


  1. 洗剤でコーティング剤や汚れを洗い落とす(新品時のみ洗剤を使う)
  2. 水気を飛ばすため中火で加熱し、完全に乾かす
  3. 薄く油を全体に塗り、煙が軽く出るまで加熱する
  4. 火を止めて冷まし、余分な油をキッチンペーパーで拭き取る
  5. 3〜4の工程を2〜3回繰り返すと油膜が安定する
焦げ付きがひどい場合は、水を張って沸かし、焦げを浮かせてからヘラでこそげ落とします。それでも落ちなければ金属たわしで削り、地金が出たらシーズニングをやり直します。日常は湯洗いとたわしで落とし、加熱乾燥させてから薄く油を塗って保管します。

鉄フライパンの日常的な洗浄に台所用中性洗剤を使うのはNGです。洗剤の界面活性剤が、サビ防止と焦げ付き防止の役割を果たす油膜まで洗い流してしまいます。


フッ素樹脂加工(テフロン)はコーティングを守る


フッ素樹脂加工は急激な温度変化に弱く、調理直後の熱い状態で冷水をかけるとコーティングが剥がれやすくなります。調理後は火から下ろして自然に冷ましてから、やわらかいスポンジと中性洗剤で洗うのが正解です。


長持ちさせるためのポイントは以下のとおりです。


  • 中火以下で使う。強火の空焚きはコーティングの劣化を一気に進める
  • 金属ヘラ・金属トングを避け、木製やシリコン製を使う
  • 洗うときに金属たわし、研磨剤入りクレンザー、メラミンスポンジを使わない
  • 重ねて収納しない。重ねる場合は布や仕切りを挟む
  • 食材が張り付くようになったら、油を足して誤魔化さず買い替えを検討する

ステンレス鍋の変色と焦げへの対処


ステンレス鍋に出る虹色の変色は、水道水のミネラルや加熱による酸化膜によるものです。性能に影響はほとんどありませんが、気になる場合はクエン酸水を薄めて拭き取ると改善します。白い粉状の付着もミネラル分なので、同じく酸性で対応します。


焦げ付きは重曹が有効です。水を張って重曹を大さじ1〜2加え、10分ほど煮立てて冷ましてから、やわらかいスポンジでこすると浮きます。空焚きによる青黒い焼け色や底面の歪みは、熱のかかり方が変わるため早めに使用環境を見直すサインです。


その他の素材の扱い方


素材洗剤金属たわし食洗機空焚き急冷定期メンテナンス
鉄新品時のみ可不可短時間の乾燥のみ不可シーズニング
フッ素樹脂加工中性洗剤のみ不可機種により不可不可不可コーティング状態の確認
ステンレス可控える概ね可不可避ける変色・焦げ落とし
アルミ(無垢)中性洗剤不可不可(黒変)不可不可重曹は使わない
ホーロー中性洗剤不可製品により可不可不可欠け・ひびの確認
銅中性洗剤不可不可不可不可専用クリーナーで磨く
土鍋洗剤は控える不可不可不可不可目止め、完全乾燥
土鍋は乾燥が不十分だとカビや臭いが出ます。洗ったあとは裏返して1日以上乾かし、新品時やひび割れが気になるときは粥を炊く目止めで細かい隙間を埋めます。
このコラムをシェアする

このページのTOPへ